「膝にたまった水を抜くと習慣になると聞きました」とおっしゃる患者さんがいらっしゃいます。それは本当でしょうか? …実はそれは『誤解』です!
膝の関節の中には「関節液」という潤滑液が入っています。正常な関節液は少し黄色みがかった透明な液体ですが、何らかの原因で具合が悪くなると液の量が増えたり色が濁ったり、時には浮遊物が混じったりします。
この液体がある程度溜まると膝は痛み、曲げにくくなります。その場合は注射で溜まった液を抜き、炎症を治める薬を注入して正しい状態に戻します。効果があればもう悪い液体も溜まりませんので繰り返し抜く必要も無くなります。また、抜いたからといって水が溜まりやすくなるということはありませんのでご安心ください。
「痛み」は体が「ここが悪いよ」と訴えてくれている貴重なサインです。無理に痛みを我慢せず、「楽な状態」にしてから「きちんと治す」ことで再発予防をしていきましょう。